生成系AIの代表格ChatGPT。みなさんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。プロンプト(指示文)と呼ばれるものも、書いてみたり、書店で眺めてみたりとなさっていることと思います。
しかし、
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生成系AIは来たことあるけど、AIのこと良く知らないな。
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Copilot,Bing似ている言葉があって頭が混乱・・・。
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結局、生成系AIは何がすごいの?
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生成系AIにマクロを書いてもらえるんだよね。スライドも勝手に作ってくれるんだよね?
こんな声も聞こえてきます。また、生成系AIのことは詳しくても、これまでのAIとの違いをうまく説明できない、自然言語処理技術についてきちんとした説明がなされていない。
そんな基本のところが抜け落ちて、Chat GPTの話ばかり先行していることにも違和感を持っていました。
確かに、Chat GPTの登場により働き方は大きく変わります。また、googleもBard(詩人)を発表するなど、生成系AIがどんどん登場している状況です。正しく扱えることは、これまでの車社会の到来、インターネットの登場といったとても大きなインパクトを迎えていることでしょう。
そこで、この講座では、次の4つにポイントを当てました。
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AIの歴史から、現代の生成系AIの登場までを扱うこと
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Chat GPT、Copilot新しいBingなど関連用語との違いが分かるようにすること
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プロンプトを作るときの手がかりを呈示すること
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プロンプトで、生成した先にある、操作スキルまで触れていくこと
とくに、「Chat GPT、そのあとで」のところへのアンテナを高くし、講座作成に努めました。あまりに多くの内容量を2時間で納めたいという想いがあり、操作スキルの紹介が少し少なくなってしまいましたが、「Chat GPTからWord、Excel、PowerPointへの動作環境の移行」は紹介していけたと思っています。
プロンプトについては、プロンプト(ChatGPTに話す命令文・指示文)の型を複数取り扱い、初めからある程度確度(確からしさ)の高い指示をChatGPTに与えることで、こちらの欲しいもの(wants)に早いうちにたどり着くことを狙いとし、受講生のさまざまな文脈に応用できそうな形で、「ヒロタ式RPA風プロンプト」にまとめました。
R:Role Set(役割を決め)
P:Purpose(目的を明示して、)
A:Ask(細かい要求に応えてもらう)
という3段構成でまとめ、どうしてその文言を書き加えたのかプロンプト解説を交えて紹介しております。
プロンプト解説を通じ、受講生のみなさまの個別の文脈で活用してくださいますと幸いです。
■講座概要
◆「AIの歴史の概観」
最初のメインセクションでは、「ChatGPTとは何ものなのか」について、AIの歴史を紐解きながら解説をしています。
AIの進化の歴史をたどることで、それまでのAIとの違い、生成系とはどういうことなのか、ChatGPTが得意なことは何なのかを知ることができます。
・なんだかよくわからないから不安だ。
・ChatGPTの使い方だけ説明されても、いまいちピンとこない。
そうした声にあるのは、「AIに対する漠然とした理解が根っこにあるからではないか?」と考えました。
そこで、こうしたAIの概観を知ることは、落ち着いた気持ちでChatGPTと向き合うことができるのではないかと考え、CDLE(Community of Deep Learning Evangelist)の一員でもある筆者が、講座の入り口として概要が掴めるような内容にまとめています。
◆ChatGPTの概要
ChatGPTにまつわるセクションでは、早々に問題視されているChatGPTが勝手に学習データとして扱うというプライバシーや機密情報の取得についても、学習データとして取り扱わない設定を取り上げ、受講生の意思で学習データとして収集されないようにしたうえで学習や演習を続けられるように配慮しました。ChatGPTとcopilot,Beingとの違い、ChatGPT3.5と4の違い、「トークン」という用語の考え方などを取り上げ、ChaTGPTとはどういうものなのかについて先のセクションよりも深く知れる内容になっています。
◆Word編(手元環境で実装できるマクロのソースとChat GPTとのマクロソース生成対話全容pdfをプレゼント)
Word編では、展示会案内の作成をテーマに文書生成系の事例を扱いました。生成したあとにWordに移動し、実際に配布できそうなところまで仕上げていっています。また、アウトラインによるPowerPointのスライド作成、マクロソースによるスライド作成を扱いました。
◆Excel編(手元環境で実装できるマクロのソースとChat GPTとのマクロソース生成対話全容pdfをプレゼント)
Excel編では、大学センター試験の点数のプレ生成をテーマに、データ生成について扱いました。また、マクロを通じてPowerPointのスライド作成をする事例を扱いました。ソースは応用性のあるように作成してあります。事例は10枚スライドですが、お手元で枚数制限なく作成していけるようなものを意識して作ったものをお渡ししています。
学習を通じて、実装方法を知り、実際にお手元の環境でも活用くださると嬉しいです。
◆PowerPoint編
PowerPoint編では、UCサンディエゴに在住のエンジェル投資家に直接教わった4つのプレゼンの型を紹介しています。
その型をベースに、仮ゴールを決めて生成してもらう方法を取り扱いました。生成したものを、Wordでも、Excelでも移したあとにスライド作成できるような構成にしてあります。
プレゼンテーションの内容自体の精度よりも、Chat GPTを活用しながら、すばやくスライド作成にもっていくまでのところで価値をお渡し出来たら嬉しいです。
CopilotがOffice365に搭載された以降も、プロンプトスキルは活躍できます。
Chat GPTを前に、全人類が「よーいどん」をしたばかり。この時期から、本講座が少しずつ経験を重ねていただけるお供となれば嬉しいです。
【講座update履歴】
20230625_セクション1「イントロダクション」を刷新